二章

  • 2012.04.01 10:25
  • Cat:SMW
「何やってんだ? お前ら……」
「ん? 涼起きたか!」
魏が俺に抱きついてくる。って痛たたたた!
「痛いだろうが! 離れろ!」
「すまない……しかし生きて帰って来れるとはさすがだな」
「まぁな……」
「涼……おかえり」
俺に顔を向けないようにそっぽ向きながら言う。
なるほど……こいつは俺の顔も見たくないと思っているなこいつは
「なんだ? そんな顔をしてよぉ」
ニヤニヤしながら言うと、俺の顔面に拳が一つ飛んできた。
俺は漫画でもあるような飛び方をし、店の壁に背中から激突し、激痛が全身を走る
 グフッ……なんだよこいつ……
俺はバタっと倒れて意識が薄れていった。
薄れ行く意識の中でドタバタと店内の中を走る人影を見たのだがそれは誰なのかがぼやけて分からなかった。

気付いたころにはもう自分の部屋のベットに寝かされていた。
「あれ……また俺……気絶してたのかよ……」
部屋に掛けてある時計を見てみるともう3時か……。
周りを見渡してみると少し何か焼いている匂いがする。
これは……?
部屋を出て一階に降りていくと少し煙臭い。
換気扇つけろよ……
煙の発生場所は台所のようだ。 異様に煙の量も多いし間違いないだろう。
台所に行ってみると夏美がフライパンで何か焼いている。
 ほほぅ……また人の家の冷蔵庫から何か取り出して焼いてるな。
しかし、こいつ……人の家の冷蔵庫を勝手に漁るか?
この匂いからすると醤油で味付けしたものに違いない。
だけど、冷蔵庫の中にそんなものいれておいたっけ……?
「何やってんだ?お前……」
「何って……料理を作ってるんだけど?」
「そんなもん……みりゃ分かる。 勝手に人の冷蔵庫漁るなよ……」
「ごめんごめん。 丁度良く鶏肉もあったし味付けして焼いてるの」
「そうかってなんで二枚? お前一人で食うんじゃなかったのか?」
「……え?もう一枚は涼のだけど……」
「何ぃぃぃ!?」
こいつにこんな優しい女の子らしい所なんかあったのか!?
「まぁ有難くもらうけども……」
こいつの優しさを利用しよう。夕飯作るの面倒だったし。
「そういえば、なんでお前が俺の家に居るんだ?」
「涼を家まで送ってきたからだけどどうして?」
そうかそうか。 あれ!? 俺は何か見落としていないか!?
というかどうやって俺を家まで連れてきたんだ?
まさかだと思うが一人では絶対無理だよな!?
蓮にでも手伝ってもらったのか? それとも両親でも呼んだのか?
「聞くけどどうやって俺を家まで?」
「魏さんの車で連れてきてもらったの。で最後は私が頑張って2階のベットで寝かせたの」
「なるほどな」
そうか魏は確か24とか言ってたな。それは納得だ。
しかし、最後は気になるが突っ込まないで置こう
これは女の子の仕事とでも変えておいてあげよう。
口にだしたら殺されると思うから。
「で、魏はそのまま帰っていったのか? ついでに食べて帰ればよかったんだが」
「……え? なんで?」
「だって、夏美一人じゃ話も進まないし、怖いし男っぽいし……って関節技をしようとするな」
俺の後ろに瞬時に回っていただと?そんな馬鹿な。
「冗談です。 離してください」
「え?そうなの? てっきりしてくださいと言ってたんじゃないの?」
「ブワ……」
目から何かしょっぱいものが流れていくよ。これは心の汗というものか。


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